2015年6月18日木曜日

フィラリア症2





前回はフィラリアは「寄生虫」である
というお話をさせていただきました





フィラリアの投薬は毎月決まった日に
1ヶ月ごとに行います

しかも蚊の姿を見かけなくなった

秋までお薬は続けます

フラリアの「予防薬」と
言われている薬は厳密に言うと
「予防薬」ではなく「駆虫薬」
なのです

これはミクロフィラリアが

まだ小さいうちに薬で殺す
ということです

文字通り体に寄生した害虫を

「駆逐」してくれるからです

ということは薬を飲んでいても
もしミクロフィラリアを持った蚊に
犬が刺されたら ミクロフラリア
自体は犬の体に入るリスクがある
ということです

フィラリアの薬は「駆虫薬」として

服用したその後で 体内にミクロフィ
リアがいた場合にそれを駆除してくれる
という働きをします

そのため感染していたとしても

虫が小さいうちに駆除でき
フィラリア症を発症することは
ないと考えられます

なぜフィラリアの薬は一定期間
毎月投与が必要なのか?

なぜ毎シーズン投薬開始前に感染の

有無を検査するのか?

ミクロフィラリアが寄生したとしても

寄生から1ヶ月以内であれば
虫は小さいのでその段階で
駆除すればよいわけです

ミクロフィラリアを媒介する蚊が
活動を始める時期を「0」と考え
そこから1ヶ月経った時点で
「駆虫薬」を投与すれば
0〜1ヶ月の間に万一感染していた
場合ならリセットできます

そのリセットした時点をまた

「0」と考える

そしてまた1ヶ月経った時点で

「駆虫剤」を投与すれば
0〜1ヶ月の間に万一感染していた
場合でもリセットできる

このように蚊の活動時期が終わるまで
繰り返し行うわけです


さらに蚊の活動が終わってからも

万が一蚊に刺された場合の感染リスク
がありますから蚊のシーズンが終わって
1ヵ月後に「駆虫薬」を投与し
これで今シーズンの投薬終了!
となります

1ヶ月おきに体内に虫がいた場合の

「駆虫」を行うわけです

では前シーズンの投薬が終わり

冬を越して春になると毎年必ず
「検査」をしてから
新規の投薬を始めますね

シーズンが終わり たまたま生き残って
いた蚊に刺されていたとしたら・・・

毎シーズン投薬前にきちんと検査を
しないと場合によっては犬の命を
危険にさらすケースが出てくるからです

既にフラリアに感染してしまっている

犬に「駆虫薬」を与えると
ショック状態に陥ることもあり
非常に危険です

愛犬の健康は飼い主さんが

しっかり守ってあげてくださいね




2015年6月5日金曜日

フィラリア症って?



フィラリア予防のシーズンですね
フィラリア症ってどういう病気?
一言でいうと寄生虫です

中間宿主である「トウゴウヤブカ」に
刺されることによって

ミクロフィラリアというフィラリアの
幼虫が犬の血中に侵入します

  
うちの子は飲み薬です

このフィラリアの幼虫が成長すると
犬の心臓の右心室に住みつきます

この幼虫ミクロフィラリアは
放っておくとどんどん犬の体の中で
成長します
心臓にそうめんみたいな虫が
ぎっしり詰まってしまったら・・・

当然ですが全身に血液を送り出す
役割を果たす「心臓」の機能に
不具合が生じます

そしてこのフィラリアには
もうひとつ怖い特徴があります

ミクロフィラリアが体内に侵入して
すぐに症状が出るというわけではなく
多くは数年が経過してから
症状が現れることが多いのです

寄生虫に気がつかず放置してしまうと
水面下でどんどん成長して
症状が出てきた時にはすでに
手遅れという場合が少なくありません

激しい運動をしたわけでもないのに
「呼吸が荒くなる」「息が浅く速い」
「咳をする」などが症状の出始めです


・食欲不振・嘔吐・重度の貧血
・腹水がたまる・血尿が出る

といった重篤な症状が現れてきます
そして最終的には心臓 肺 肝臓
腎臓などが機能不全になり
苦しみながら亡くなってしまいます

そんな怖いフィラリアに対し
私たちが定期的に行う「投薬」は
どのような効果を発揮するのか
それについては次回お話します